トータルブランドケア:企業ブランドの創作、商業化、保護のための包括的な取組み

ブランドは、どの企業にとっても自社の価値、名声、競争上の利点となる重要なものです。弊所では、企業ブランドの創作、商業化、保護のための包括的な取組みである「トータルブランドケア」を通して、クライアントのブランドをあらゆる側面からサポートしております。

今回のインタビューでは、東京事務所代表パートナーで知的財産・メディア・テクノロジー部門のアジア総責任者であるロイド・パーカー弁護士に、弊所の「トータルブランドケア」がどのような点からブランド企業のニーズに合致した最も効果的で包括的なアプローチであるのかについて伺いました。 「ホーガン・ロヴェルズでは、法律面やその他の側面から、他の法律事務所とは一線を画する総合的なブランドサービスを提供しております」と同氏は述べています。


「トータルブランドケア」という構想に至った背景は?

パーカー: まず、ブランドはどの企業にとっても最も価値の高い資産であるとの考えが根底にあります。世界の様々な企業をみた場合、企業にとって最も重要なのは、その保有資産でも特許でも、特定の商品でもなく、その企業全体を包含する「ブランド」力であることが分かります。この点については、大手企業の時価総額の大半はブランド価値が占めているという調査結果もあるほどです。 


「トータルブランドケア」によって、クライアントはどのような利点を享受できますか?

パーカー: クライアントは、「トータルブランドケア」を通して、法律サービスに加え、ブランド保護に関連するあらゆる分野の専門家から必要なサポートを得ることができます。弊所の専門家がもつ広範な実務経験は、ブランドに関する助言や問題解決方法の提供において要となります。企業が求めるガイダンスとして、例えば、ブランド促進活動(⇒ブランドのプロモーション活動)はどこまでが合法でどこからが違法か、又、第三者による違法行為からいかにブランドを保護できるか、ブランド価値や企業の名声を損ないうる法律問題にいかに対応するか、などが挙げられます。また、これには以下の分野も含まれます。

  • マーケティング&広告: ブランドの構築には欠かせない分野であり、販売の増加を性急に目指すあまり、マーケティングや広告のコンテンツに行き過ぎた表現を用いる企業もあります。弊所では同分野の法律を専門とする100名超の弁護士を擁しており、クライアントが、法律を遵守しつつ、又、競合他社の違法行為による権利の侵害に対抗しつつも、マーケティングや広告活動から最大限の利点を得られるよう様々な側面から助言を提供しております。 同分野のサービスには、コピークリアランス、広告に関する苦情の対応、比較広告や不正競争防止法に基づく措置なども含まれます。
  • ラベル表示:  ラベルはブランドの品質を証明するものです。クライアントの多くは自国でのラベル表示法に精通していますが、海外進出の際には外国の関連法についてサポートが必要となる場合が多々あります。関連法に違反した場合、罰金だけでなく顧客からの信用を失う可能性があるからです。弊所の関連部門では、世界各地のラベル表示法について広範なガイダンスを提供しています。 
  • 製造物責任: 製造物責任に関する問題は、1ヶ国だけで発生しても、即座に世界のあらゆる国で問題となることが多々あります。企業にとって、自社製品の欠陥は事業に大きな打撃を与えるものであり、インターネットやソーシャルメディアでそのニュースが瞬く間に広がり、当局からの調査や民事訴訟、刑事訴訟にまで発展することもあります。そのような場合には、弊所のグローバル製造物責任部門 が法律サポートを提供させて頂きます。 
  • M&A: 企業による新たな市場への進出やブランドの買収、成長の維持においては、M&Aや合弁事業の設立といった手法がよく用いられます。弊所が擁する500名超のM&A弁護士は、知的財産など他の専門分野の弁護士と協力しながら、デューデリジェンス、取引の構成、交渉、契約の履行においても必要な法律サービスを提供しています。 
  • 反トラスト及び競争法: 同法の違反は企業のブランド価値に極めて重大な悪影響を及ぼします。例えば、著名企業によるカルテル事件が大きく報道されることもその一例です。また、強力なブランドを所有する企業の合併には、契約書の内容、市場支配的地位の濫用に係る法律違反のリスクなど、様々な注意が必要となります。弊所では、複雑かつ頻繁に改正される競争法に対処できる多数の専門家を有していますので、企業の名声やブランド価値の保護に必要な助言を提供することができます。
  • データ保護及びサイバーセキュリティー: 同分野を専門とする弊所のチームでは、データの使用、機密保持、保護に関する法律、方針、技術的手段について最新の知識や情報を豊富に備えています。サイバー攻撃の対象となりやすい大規模な顧客データをもつ大手ブランド企業からは、このような弊所のサービスを高く評価して頂いています。  
  • クライシスコミュニケーション: 危機的な事態が発生した後の企業の適切かつ効果的な対応は、企業の名声やブランドを保護する上で極めて重要です。弊所では、クライシスコミュニケーションチームを設けておりますので、各関連分野の弁護士とクライアントの危機的事態を収拾する総合的なサービスを提供することができます。 

これらはあくまでも一部に過ぎず、弊所の利点は、ブランド関連のどのような問題にも対応できるあらゆる専門家を所内に多数擁していることから、ブランドケアを一手にお引き受けさせて頂くことができるという点です。


ブランドの創作、取得、構築においてクライアントはどのような問題に頻繁に直面しますか?

パーカー: 1つのブランドを創作、取得、構築するには、企業内の多数の担当者、部門、部署が関ってきます。多くの企業について改善点として挙げられるのは、そのような関係者や関係部署間でのやり取り、コミュニケーション、協力の緊密化を図ることだと思われます。 

例えば、ブランドのライフサイクルには以下の担当者、部門、部署が関わってきます:

  • R&D - 商品の開発時点から関わっている部門。開発過程で付けられた社内でのプロジェクト名が、法律上の脆弱性や問題があるにも関わらず、そのままブランド名として用いられることもあります。 
  • 営業部門 - ブランド名の選択や決定に関するプロセスを先導することが多く、その後のブランド品の販売を担当。
  • 商標部門 - 商標のクリアランスサーチや登録、その後は権利の行使などを担当。
  • マーケティング部門 - ブランド名の候補選びに関与し、パッケージ、広告、販売促進活動などを指揮。 
  • 法務部 - ブランドに関するあらゆる法律問題を担当。例えば、特定のブランドや商品の買収を目的とした企業の合併やコンプライアンス全般。
  • プライバシー保護&サイバーセキュリティー担当チーム - 近年、同分野の専門部署の設置が増加。 

残念なことに、上記の部署は縦割り型の業務を行っていることが多く、部門間でのコミュニケーションや協力など、横の繋がりが希薄であるのが現状です。つまり、「これはこちらの専門分野なので、こちらで片付ける」というように、各部署がそれぞれの役割を部署内で処理しようとする傾向が見られます。しかし、ブランドの創作、ラベル表示、マーケティング、製造物責任、反トラスト法違反、データ侵害、サイバー攻撃など、1つの問題であっても、企業にとってより良い結果を生み出すには、複数の部門での協力や対応が必要になるという点が見落とされているような気がします。


弊所のサービスはどのような点で他の事務所のサービスと異なりますか?また、それによりクライアントはどのような利点を享受できますか?

パーカー: 多くの法律事務所では、我々が提供するような「トータルブランドケア」サービスを提供することができません。それは、弊所のようなグローバルネットワークがない、取り扱える法律分野の範囲が狭い、各海外事務所や各プラクティス部門の間の協力関係やコミュニケーションが密ではない、などの理由によるものです。 また、弊所が、他の事務所と一線を画するのは、多数の受賞歴がある特定の法律分野(知的財産、製造物責任、プライバシー保護、サイバー攻撃)を取り扱う部門や、弁護士と緊密に協力しあう独自の戦略チームやコミュニケーションチームを所内に擁している点であると言えます。 

我々は、ブランドのライフサイクルのすべての段階において包括的な管理が可能となるよう、様々な専門分野のサービスを継ぎ目のない形で提供しております。ブランドの創作や登録だけが我々の仕事ではなく、ブランドそのもの、その価値、ひいては企業の名声の保護や拡大に向けて、どのような時にもクライアントのお役に立てるよう努めております。  


ロイド・パーカー氏 略歴

ホーガン・ロヴェルズのIPMT(知財、メディア、テクノロジー)部門アジア代表であり、あらゆる業界のクライアントに商標ポートフォリオ管理や権利の行使についてアドバイスを提供しております。知財弁護士として25年以上の経験があり、弊所の海外事務所や世界150ヶ国超の他事務所との協力体制を通して、世界全域を網羅する総合的な知財サービスを提供(係争案件および非係争案件を含む)。 

世界最大手のマネージメントコンサルタント会社での豊富な経験を活かし、ビジネス、戦略、実務のあらゆる観点から法律アドバイスを提供しております。東京事務所の代表パートナーとして日本企業の案件について世界各地の様々な法律分野の弁護士と頻繁に協力する機会があることから、あらゆる国や分野を網羅した包括的なアプローチによるブランドの創作、構築、商業化、保護のための「トータルブランドケア」というコンセプトを考案しました。


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